Tome文芸館 Annex

自作読み物を紹介。動画用朗読音声を常時募集。英訳はGoogle翻訳。

明るい詩

シリウス

おいら、おめめが悪いけど 冬の夜の南天の シリウスだけは見えるのさ。洗濯しての風呂上り、 南向きのベランダで 干し物してるとふと気づく。まっ正面じゃ見えないけれど 横というか斜めからなら はっきり見える星がある。きっとあれが有名な もっとも明るい…

パイプライン

パイプライン のびてる どこまでも 続くよ 地平線を 越えて はてしなく 続くよ どこまでもどこまでも どこまでもどこまでも どこまでもどこまでも どこまでもどこまでも はてしなく 延々と Pipeline The pipeline is growing It will continue forever Beyon…

丈夫な家

華美でもなくて 大きくなくてもいいから 丈夫な家を建てよう。年間通じて 暑過ぎず、寒過ぎず 風に飛ばされたり 水に流される心配のない とりあえず 比較的安定した大地の上に。 Sturdy HouseIt's not gorgeous, It doesn't have to be big,Build a sturdy h…

凄いこと

ああ。なんか凄いことしたいな。そこらへんに落ちてる物事でなくてあってもなくてもどうでもいい話でなくてまさに驚くべきこと。ありきたりな日常を吹き飛ばすようなこれまでの思い込みが馬鹿らしくなるようなそんな そんななんか凄いことしたいな。「note」…

ほんの少し前へ

少し 少し ほんの少し 少しずつ 少しずつ ほんの少しずつ ほんの少しでいいから ほんの少しずつでいいから 前へ 前へ 前へ進もう 急ぐことはない 諦める必要はない ほんの少しでいいから ほんの少しずつでいいから 前へ 前へ 前へ進もう 前進 前進 また前進 …

chachaへお祝い

チャッ チャッ チャッ おめでとう! あで姿 花魁狐(おいらんぎつね)の あのchachaが ちゃんと ちゃんと 赤ちゃん産んで お母ちゃんに なっちゃった チャッ チャッ チャッ 信じていたよ おめでとう! 初春の かおりのどけき うぶ声にジンとくるね 鶴が舞う …

虹を追う

もしも君が自転車に乗っていて もしも空に虹が架かっていたら とりあえず一度は その虹を追ってみるものさ。光学的な理屈を教わっているにせよ いないにせよ 自分で確かめないでは 素直に納得できるものじゃない。案外 ひょいと追いついて 虹色に輝くヘビの…

みんなで作ろう

それぞれの 得意と得意を 持ち寄って みんなで わいわい 作ろうよ なにもかも ひとりで 頑張る ことはない ひとりで できる ことなんざ所詮(しょせん) たかが しれている 餅(もち)は 餅屋で えじゃないか 八百屋(やおや)が餅つく までもない みんなで…

いいな

見えない景色とか 眺められたら いいな 聞こえない歌とか 聴けたら いいな ありもしない世界とか 感じられたら いいな 「ゆっくり生きる」はるさんが動画にしてくださった!元「koebu」宏美(ろみりん)さんが歌を合わせてくださった! How NiceScenery that…

白い道

ひとつとひとつが 出会って ふたつ ふたつ重ねて 結んで ひとつおててつないで いちにいさんあんよは上手 青い空どこへ行こう どこまで行こう 白い道が のびている 細くても まっすぐな ふたりの道が のびている 元「koebu」yayaさんが演じてくださった! Wh…

Yellow Girl

黄色が好きさ 黄色好き Yellow バナナ レモン モンキチョウひまわりの花 たまごの黄身 君 君 君は なぜかとっても 黄色いものが好き カボチャは切らずにいられない イチョウ並木は秋がいい 太陽も 月もひよこも 大好きさ 楽しくて 明るい性格 ちょっと軽薄 …

風見鶏

朝になって陽が昇り 夕べになれば陽が沈む。そういうふうに決まっているなら そりゃ仕方ないよ。でも、はっきり決まってないこと 少なくないはず。西へ行くか、東へ行くか。それとも南か、はたまた北か。ぐるぐる ぐるぐる 巡り巡って逆戻り。つまり、そうい…

想いの形

集め、組み合わせ、分類し 選び、使い、提示する。これではない。あれでもない。ほのかな想い 形となーれ。 元「koebu」yayaさんが演じてくださった! Shape of FeelingCollect, combine, sort,Select, use and present.This is not it.Not even that.Faint …

何をするか

とりあえず 地球の重力圏を 飛び出そう。何をするか は それからだ。 元「koebu」ロンチーさんと元「koebu」宏美(ろみりん)さんが競演! What We DoFor now, let's jump out of the Earth's gravitational sphere.What we do then.

雨上がりの朝

雨上がりの朝は 少しだけ世界が変わって見える。まだ湿っているけど 空が明るくなりつつあって メリハリある雲は おいしそうなアンパンみたいだ。地面には水たまりが残っていて 草の葉は濡れていて まだ乾き切らない舗装道路には いろんな顔の いろんな表情…

六月の風

六月の風は うちに入れよ 梅雨になる前の 晴れた日の あのさわやかな 六月の風は カーテンなどで 人目さえぎるにせよ 窓を開け放ち しっかり うちに入れよ 自作自演。 June BreezePut the June breeze In our houseBefore the rainy seasonSunny dayThat ref…

ホタテ貝の唄

帆を立てた 帆を立てた ホタテ貝が 帆を立てた 表は茶色 裏は白順風満帆(じゅんぷうまんぱん) 青い空 おいでよ おいで ホタテ貝大海原が 呼んでいる 七つの海が 待っている おろしちゃいけない たたんじゃダメだ 海賊なんか 怖くない 貝柱は 丈夫だぜ 帆をあ…

ベランダにて

ベランダに干してあった洗濯物を 取り込みながら、ふと思う。一年中湿った国の人たちは 洗濯物が乾くのが大いなる喜び。 一年中乾いた国の人たちは 洗濯できることが大いなる喜び。今日は一日中、どっちつかずな曇り空。 自作自演。 On the BalconyWhile tak…

ロケット打ち上げ

慣れ親しんだ大地を離れ 大空へ 見上げるばかりの大空へ ロケットを打ち上げよう 地球との重力を振り切り しがらみや因縁や定めを捨て去り ロケットを打ち上げよう 誰も手の届かないところ 夢見るしかなかった遥かな宇宙へ ロケットを打ち上げよう 元「koebu…

葡萄パンの気持ち

葡萄(ぶどう)パンは 干しブドウ入りのパン。なぜ干しブドウが入っているのか と言うと それに含まれる天然酵母が パン生地をふくらませてくれるから。そして おいしいから。葡萄パンの気持ちは 葡萄パンにしかわからないだろうけど 葡萄パンの味は 葡萄パン…

素数の在り方

僕は素数が好きだ。正確に言うなら その在り方が、だ。合成ではなく オリジナル。求める手順あれど 公式なし。存在に限りがないのも 頼もしい。苦労して 新たに見つけた時の その喜びよ。 元「koebu」宏美(ろみりん)さんが演じてくださった!元「koebu」暁…

桜咲く

春になって 桜の花が咲く それは木の枝でなく 心の中に 散るために 誰が咲こう 花よ 花 美しくあろうと なかろうと 華やかであろうと なかろうと 咲いておれば 春爛漫(らんまん) 元「koebu」月之兎さんが歌ってくださった!元「koebu」田辺千鶴さんが演じて…

泉よ 泉

泉よ 泉 こんこんと 湧き出で止まぬ 清き水 くたびれ果てたる旅人の 喉をうるおし そこにあれ 元「koebu」kyouさんと元「koebu」Robin247さんが競演! Spring Spring Spring spring Clean water that doesn't stop When it springs up Moisturizes the tired…

形に残そう

素敵なことを見つけたら 忘れないうちに形に残そう。だって 素敵なことは そんなにポンポン生まれない。消えてしまったら 跡形もない。記憶だって いつか消える。それにそれに その素敵なことは もう二度と生まれそうもないような すっごく貴重な すっごく素…

聖夜の曲

聖夜の君たちのために ささやかなピアノ曲を贈ろう。クリスチャンでもなんでもないから 三位一体(さんみいったい)とかよくわからないけど 聖霊と呼ばれるものについては なんとなく音楽に近いような気がするな。八百万(やおよろず)の雑多な神々おわしま…

雨音の拍手

雨音は 拍手に似ている。 または その逆か。 しめやかな雨も 雷ともなう 激しい雨も どちらも それなり よいものだ。 ひさしの下で 聞くにせよ コンサートホール または 子宮の中 羊水に漂い 聞くにせよ あの全空間に意識が満たされる感覚は 思わず拍手した…

隣の恋人

僕の恋人 と呼べる人は 壁を挟んで すぐ隣に住んでいる。寝室も隣 台所も隣出入り口も ベランダも 二つ並んで お隣同士。なかなか すてきな 距離関係。いつも一緒じゃ 息詰まる。つかず 離れず お隣同士が ちょうど良い。 自作自演。 Lover Next DoorThe per…

消えたトランプ

トランプが見つからない。二十年以上も前に買った「不思議の国のアリス」のトランプ。かわいらしくて素敵な絵柄だったから捨てるはずない。なのに、おもちゃ箱の中に入ってない。押し入れを掻き回したり、床板を剥がしたり 頭の中の記憶を掘り起こしたりして…

風の子

風の子 飛ぶ子 いたずらっ子 目に砂入れて 泣かすの得意 少女の足もと さっと駆けぬけ ちらりとスカート めくるのだ 春一番から 木枯らしまで 疲れを知らない 風の申し子 まだまだ小さくて 台風や 竜巻には なれないけれど つむじ風になって 踊ったり ときに…

いいことだってあるさ

ろくでもない日々の 救いようのない一刻一刻の うんざりするような 繰り返しの中で 錆びついた扉を 無理に開けなくても その隙間から または鍵穴から 着替え中の君の肌が チラリと見えてしまうような そんなささやかな 本当に情けないくらい ささやかな いい…