山道が途切れてしまった。 それでも藪をかき分けて進んだ。子どもの頃の記憶だけが頼りだった。追われる獣の気分にさせる、蜂の羽音。あやうく転落しそうになる、崖。顔や腕に蜘蛛の巣が絡みつく。服は露と汗で濡れ、不快で重かった。(ここだ。やっと見つけ…
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