Tome文芸館 Annex

自作読み物を紹介。動画用朗読音声を常時募集。英訳はGoogle翻訳。

2018-03-01から1ヶ月間の記事一覧

新陳代謝

小高い斜面の上にいる。夏のスキー場を高所から見下ろす感じ。ここでこれから自殺宣言をするつもり。ただし、本気か狂言か不明。「えー皆さん、これより私は」そのように始めたものの前方の下、広い場所に人が集まっていない。これでは宣言効果が見込めない…

あまりに形式的な

野外で食事してるみたい。実際、野原に座って仲間と一緒にパンでも食べていたかも。しかしながら、利き腕は赤ペンで書類にチェックを入れている。ただし、内容は見ていない。それらしき位置へ形式的なレ点を入れるだけ。つまり、コンビニのレジにて年齢確認…

座敷縛り

実家である。建て増し建て替えを繰り返したため間取りだけでなく時代背景まであいまい。座敷の向こうにも座敷がある。仏壇など置かれてあるのだろう。ここで撮影会が行われたらしい。よくわからぬが、そのように認識している。その証拠のように数枚の写真が…

希望

目覚めにより 形を失いつつあるそれでなく 与えられにより 労せずして得られるそれでもない まだ形にならない それ 少しも頼りにならない それ これから生まれるであろう それらへ あえて手を差し伸べよう なぜなら 手垢にまみれた希望は すでに その輝きを…

カッターの刃

事務所で作業している。椅子に座らず、デスクの前に立ったまま。デスクマットの上に置かれた白いコピー用紙をカッターナイフで帯状に切ろうとしている。均等な1㎝ほどの幅の紙帯の長さがそれぞれの社員の査定に対応しているようだ。作業には順番があり、まず…

オブラート

お菓子工場で問題発生。小麦粉せんべいの片面が粘つくのだ。調べてみると、生乾きのオブラートが付着していた。デンプンで作られる食用のうすい膜だ。どうしたことだろう。製造ライン担当者に問い合わせてみる。健康優良児を絵に描いたような彼が言う。「酵…

もっと下りる

そこそこ高い建物の階段を下りている。床に着いたら背後にまわって再び下りるタイプ。前後に間隔あって姿は見えないものの数名の仲間と競走するように下りている。ある階で背後にまわると、階段はなかった。狭い三角スペースに台車のようなものがあるばかり…

向こうへジャンプ

書店にて床の掃除をしている。おそらく私は、ここの店員であろう。今いる通路から向こうの通路へ移りたいが 本棚を迂回するのが億劫だ。そこで、本棚の上に片手を突き 向こうの通路へひょいとジャンプする。見事な跳躍である。ただ惜しむらくは、靴の先が平…

螺旋トラック

大型トラックに乗って螺旋階段を下る。そのような無謀な挑戦をする奴らがいる。おそらくテレビの企画番組であろう。優勝者には高額な賞金が出るそうだ。しかし普通、命懸けだよな。そんなのいったい誰がやるのかね。ところが実際、流れるように螺旋階段を下…

カードのモンスター

カードを集めて重ねる。片側に寄せて揃え、断裁する。そうするつもりだった。ところが、サイズはきれいに揃ってら。あえてカットするまでもない。ちょっと不思議。でも、まあいいか。そのカードの一枚を男の子が放り投げる。通学路に隣接した田んぼへ落ちる…

同じこと

なぜ彼は、あんなことばかりするのだろう。なぜ彼女は、あんなことばかり言うのだろう。おんなじではないか。同じことの繰り返しではないか。つまらないではないか。無駄ではないか。局所的ではないか。新たな意味も価値も生まれないではないか。なぜ彼らは…

異文化ケーキ

ある男が妙な作業している。彼は世界的な文学賞を受けた外国籍の作家。今時、録音テープを使う人もなかろうに「テープ起こし」みたいなことをしている。チョコレートの文字で飾ったケーキをナイフで切り分け、皿に取り分けるのだ。そのケーキにおける部位の…

デスレース

高速道路の途中、鉄橋の入り口みたいな場所。ここでレースを始めようとしている。かたや重機、こなたジェット機である。しかも、方向転換して逆走するつもり。対向車を縫うように、または蹴散らすように。いやいや、無茶にも程がある。本人は痛快かもしれん…

政治の裏

ホテル内の通路の一画。部屋の中という感じではない。私は黒い礼服を着て読書していた。すると、初対面の人物が次々と現れ 封筒みたいなものを差し出し、去ってゆく。「ささ、どうぞこれを」とか、または「よろしくお願いします」などと言いながら。はて、面…

噴水立ち

従業員たちがざわついている。タイムカードが今日からシステム変更になるから。たとえば、夕方の定刻を過ぎてからカードを押すと 日付が自動的に明日になってしまう。しかも、これは部署や役職、または正規と非正規などの区別によって若干異なる。事前に通告…

エルシノア

懐かしいバイクに乗っている。兄のお下がり。エルシノアと呼ばれていた。フロントサスが長いモトクロス仕様。今、ヘアピンをさらに折り曲げたようなせわしない急カーブの多い道路を走っている。ツーリングを楽しむどころか、不安でいっぱい。高速は危険。低…

熊ん蜂

ここは家の座敷。一匹の熊ん蜂がテーブルの上にいる。テーブルを挟んだ向こう側に家族の誰か。私はこちら側に座っている。なぜか熊ん蜂は女の声で歌っている。♪ 刺しちゃうぞ ♪ 刺しちゃうぞ ♪♪ かまってくれなきゃ ♪ 刺しちゃうぞ♪かわいい声だが、刺された…

ルソーのドア

買い物から帰ると、玄関ドアが壊れていた。ノブのあるべきところに穴がある。シリンダー錠が丸ごと抜き取られた感じ。わけがわからずジタバタしているとそのドアを内側から開けて女が顔を出す。「すみません。今、工事中なんです」ああ、なんだ。マンション…

劇外劇

劇場の売店にて土産品を適当に見繕っていた。そこを出て一階ロビーを通り抜けようとする。中央ホールで開演中の劇の音声が外まで聞こえる。進行に合わせ、上階より役者の男が落ちてきた。ヨーロッパ中世の貴族風な衣装。劇中ナレーションが聞こえる。「そし…

結びの一番

兄弟力士が千秋楽で対決する、みたいな話。相撲協会、政府、皇族、マスコミ各社。外交、伝統、格式、面子。まあ、とにかく いわく因縁ある難題が山ほど背景にある。組み木細工さながら複雑な構造。ここを正さねば、角界の明るい未来はない。屋台骨が腐って、…

ネジ一本

工事を請け負う仕事を始めた。軽トラックの荷台に道具や材料一式を載せ 数名の作業員も乗せ、工事現場へ向かう。ひとつの現場を片づけたら次の現場へ。休む暇もない。専門分野はネジだ。ネジならどこにも負けない。どんなネジでも調達する。なければ作る。と…

余裕でKiss

ライトノベル調の学園ドラマ。自主的に入学してもらうつもりで年中が文化祭気分の高校に彼女を連れ込む。同級生に紹介すると、そいつは素早く彼女の唇を奪う。「へっ、どんなもんだい。余裕でKissよ」彼女が放った平手打ちをサッとかわし ナイスガイを気取る…

立ち塞がり

遺産を分けた兄弟姉妹が実家に集まる、という。それで私も帰郷したらしい。真夜中、勝手知ったる実家の間取り。灯りも点けずに手探りで部屋のドアを開ける。すると、立ち塞がるように人の気配。実際に触れてしまった手や胸の感じからしてすぐ目の前に誰かが…

焼き田んぼ

報道番組であろう。百姓が水田で切り株を焼いている。男どもが稲を刈り、その直後に 女たちがその切り株を焼くのである。足もとを舐めていた炎が視界いっぱいに広がる。すぐに遠ざかり、女がこちらを指さし笑う。どうやら撮影中のカメラマンの足もとまで炎の…

でしゃばるでない

遠くの声がうるさいな。リフォーム工事の音もする。安眠させてくれないつもり。やれやれだ。現地と言うか地元民と申しますか基本、当事者が頑張るべきだ、と思うな。手の痛みまで足が感じる必要はない。それぞれにおいて各自が痛がれば良い、と。くれぐれも…

JukeArt

Scratchにてプログラミング。どこか適当にクリック。クリックする場所によって異なる曲の演奏が始まる。

避難警報

避難警報! 避難警報! 一刻も早く 避難せよ!本日もまた 大規模な情報の津波が発生しました。質量ともに甚大な被害が出ております。とても人類一般ごときの 生身の頭脳では処理しきれません。個人でも集団でも それは同じです。情報端末をお持ちの方はすぐ…

巨人の部屋

まるで相撲部屋の下っ端になった気分。それとも、バケットボール強化チームの補欠か。とにかく、やたら図体の大きな野郎ばかりだ。見学希望の団体が来訪されたので レギュラー選手が脱ぎ捨てたTシャツを着て見せる。すると、カーテンでも引きずるようなワン…

町の調査

兄ともうひとりと一緒に町を調査している。夏休みの宿題のような印象がないこともない。本来なら自分だけですべき作業である。 他のふたりは付き添っているに過ぎない。だが、思うように調査がはかどらない。線路沿いの道端に書類を広げながら焦る。「手伝っ…

不良ゲーム

久しぶりに劇画を読んでいる。近頃では流行らぬ、いわゆる不良マンガ。しかも、それがゲームのようになっている。単純化されたゲーム平面において大きな長方形が小さな長方形を囲む。それによって生まれる四角なドーナツ部分にバイクを意味するマークがいく…