Tome文芸館 Annex

自作読み物を紹介。動画用朗読音声を常時募集。英訳はGoogle翻訳。

2017-08-01から1ヶ月間の記事一覧

夢拾遺物語 目次

一 年下の大柄な上司に首をまわし蹴りされる夢 二 通勤途中の駅の改札口を通れぬ夢 三 草野球の試合に出場してボールを見失う夢 四 老いた教師が生徒たちに将来の夢を尋ねる夢 五 幕末の若き志士が攘夷(じょうい)論の手紙を推敲(すいこう)する夢 六 イメ…

世代の対立

会議室に人が集まり、打ち合わせている。司会進行役は議長でもある男の子。ひとりで喋り、笑ったり、嘆いたりしている。気分次第に言いたいことを言ってるだけ。まったく議案が片づかない。すると、白髪の老人が前に出てきた。その男の子の頬を平手で叩き 「…

絆創膏

英訳だったか、和訳だったか ともかく英語を伴う作業に集団で取り組んでいた。ひとり皆から離れ、職場を出ようとする。トイレへ行くつもりだったのかもしれない。すると、他に誰もいない寂しい場所で 二人の若い上司が小物製品の枚数を数えていた。本業でな…

焼き魚の爆発

テーブルの上に幾枚も皿が並べられている。どれも形は四角、色は白。皿の上にはそれぞれ異なる料理が盛られてある。そのうちのひとつが焼き魚。その焼き具合を確認していると、不意に爆発した。ただし、ぴくっと魚が跳ねた程度に些細。それでも水蒸気で弾け…

偉そうな発言

「我が国、我が会社には資源が二つ足らん」さように大統領または社長はのたまう。「一つは鉱物資源であり、残る一つは言語である」(はて、そうであろうか?)疑念は浮かぶものの、反論には至らない。「二つの穴、二つの空白を埋めねばならん」その自信あり…

出勤したら

職場の同僚が出勤する姿が見えた。彼は会社ビルのすぐ隣の薬局へ入って行く。笑顔の横顔がチラリと見えたりして かわいい店員でもいるのかな、などと思う。さて、職場に到着した。どうも様子がおかしい。デスクの配置や上司が変わっている。会社の組織替えが…

プールの掃除

誰かと議論していたのだ。プールの底にゴミが沈殿している。このゴミを減らすためにはどうすれば良いか。一度プール全体をひっくり返せば良い。実際にひっくり返すことはできないが ある操作をすれば同等の効果が得られる。それはプールの断面図によって示さ…

扉の陰

とある屋敷の居間の扉の陰に立ち ここの主である老人と会話をしている。「ありがたく使わせていただきました」「なあに、苦しゅうない」そんな雰囲気であったもののじつは話の内容はすっかり忘れてしまった。立っていたかどうかすらあやしい。 床にしゃがん…

虫がいる

友人の部屋にいる。壁際の本棚の中に虫がいる。ハエほどの小さな虫だ。人差し指で弾いてやろうとする。遠近感が狂い、うまく指先が当たらない。じつは当たっているのかもしれないが 爪の部位であるせいか、確たる感触はない。なぜか虫はゴキブリほどの大きさ…

空中ブランコ

三つほどの空中ブランコが横に並んで揺れている。揺れる方向が普通の空中ブランコと直角にずれている。バスケットボール選手と思われる男たちが登場。なぜかサッカーのゴール前にたむろする。どうやら全員がゴールキーパーのようだ。対戦相手はバレーボール…

洋行帰り

街で変なおじさんが若者から因縁をつけられた。「この変態野郎が、あっちへ行け!」「おや、いいのかな。きっと後悔するぞ」変なおじさんは若者の前で踊り始める。洋行帰りの似合わない格好をしている上に 異国風な女のポーズでしなを作る。格闘を始める気配…

金髪のT君

駅のホームを歩いていた。下車した記憶ないので、おそらく これから乗車するつもりなのだろう。連れの友人が指さして言う。「あれ、T君じゃないかな」線路を挟んだ向かい側ホームに外国人の集団。そこに懐かしの同窓生がいるらしい。T君は目立たない男で、あ…

暗号ハガキ

差出人不明の妙なハガキが届いた。文面からすると、知り合いのようである。ところどころ読めない部分がある。どうも暗号のようだ。しばらくして友人から電話があった。 やはり同じようなハガキが届いたという。「誰からだと思う?」「おそらく、あいつだろう…

思い出

幼かりし頃 見た夢や 忘れがたき日の あれやこれ 数えてみれば いく年とせぞ 流した涙 いく粒ぞ 白い雲 青い空 この思い どこへ 流れ着くの やら 「note」yayaさんとデュエット! MemoriesSome dreams I saw when I was youngSeveral scenes of unforgettabl…

工夫しよう

そうそう。工夫してみるもんだね。(いやいや、ちょっと待てよ)そんな具合に考えてみるのさ。(ここをこうしたら、どうだろう)(あそこをああすりゃ、もっと良くなるぞ)アイデア浮かんだら、まず試してみる。ともかく、ダメ元でやってみる。失敗したって…

上映しない映画館

私は映画フィルム配給会社の営業マン。その証拠のように映画館を探しまわっている。ただし、政治家を目指す選挙運動員かも。そんな気がしないこともない。さて、誰かに説明している。この戸建て住宅の正面上部にある看板は あなたが想像するような絵柄ではな…

悪口攻撃

内心は僕のことが好きなのに いつも僕の悪口ばかり喋ってる女がいる。正直に接するのが恥ずかしいのか、とにかく素直になれない、ひねくれた性格なのだ。今だって壁越しに、我が組織のボスへ 僕の悪行を告げ口する彼女の声が聞こえる。どこからネタを仕入れ…

やりたくない

「やらないよりはやった方が良いぞ」さような意見あろうけれどもやらんよりやった方が良いこたぁいくらでもある。はっきり言って、全部はできない。やり切れない。だから、取捨選択せにゃならぬ。また、局所的な見地からの意見なら 別の見地に立つと、そうで…

カーブミラー

まだ積雪残る雪国の道路の端に立つカーブミラー。丸いあれではなく、長方形。しかも支柱はなく、折り畳みの手鏡のよう。その鏡面に映っているのはアシカであろうか。しかし、近くの雪原にアシカの姿はない。立ち位置を変えても映像は変わらず そのままにして…

顔を挟んで

顔の絵または写真を挟んで 左右に二行ずつ会話文が配置されている。「おかしな話ね」 顔の 「よくわかんないんだけど」「奇妙というか」 写真 「変な感じ」この形式が上から下へと繰り返し続いている。これを見ながら大いに感心したものであるが どういうと…

慰め鳥

なにやら辛い経験をした直後だった。友人が言う。「そちらへ慰め鳥を送ったよ」風通しの良さそうな部屋の中にどこからか鳩ほどの大きさの鳥が入ってきた。猫みたいな柔らかな声でさえずる。最初は天井の梁の上にいた。左手を差し出すと、人差し指の上に停ま…

だらしないドア

下宿の暗い廊下に出てみると蛍光灯スタンドがいくつか置いてあった。「一時的に置かせてね」と奥の住人が言ってはいた。だが、あれは随分昔の話だったような気がする。不可解なまま、ともかく共同トイレに入る。かんぬき式の内鍵をかけ、小便を始める。する…

ミシンのような

どこかの工場で作業している。巨大なミシンを連想させる機械の前に新人の工員と並んで座っている。水のような液体をなにやら加工してから次の工程へと送るシステムの一部を管理している。右隣に座る新人君はミスを連発する。ガスバーナーの炎が消えていたり …

折り線

工場の更衣室にいる。おそらく帰り支度だろう。同じ職場の初老の男と一緒に作業服から私服に着替えている。男は穿いたズボンの折り線を示す。「こんなにしっかりした折り線は珍しい」見れば確かに紙を折ったような明確な折り線である。「生地というか繊維の…

滑る靴底

オフィス街の昼休み時間。通りのそこここにOLたちがたむろしている。「その気になればいくらでも相手はいるのに」「いや、無理だね。自分から誘わないから」そんな会話を誰かとしていた。舗道の上には薄い砂の層が敷かれてある。なぜなら靴底にそんな感じが…

武士道

誰にせよ なんにせよ 老若男女 貧富の差 身分の上下を問わず 人目あろうが なかろうが 余裕あろうが なかろうが 危険あろうが なかろうが 小事 大事にかかわらず いつ いかなる状況におかれてもすべきをし すべからざるをせぬが これ 武士道なり 自作自演。 …

内なる世界

最初は俳句を詠み合う句会なんぞやっていた。ところが、寝たり起きたりしているうちに排水管清掃だか修繕工事だかに置き換わっていた。前後関係や全体像をつかめぬまま所在なく椅子に座り、ぼんやりしている。集合住宅の部屋の中にいるはずなのに作業員や住…

ある組織

その男はある組織の一員。有能であると評判である。実際、彼に任せておけば問題は片づく。ある事件が組織内に発生したため ある場所へ彼が派遣された。誰かを説得するためである。相手は私であるかもしれず または、あなたであるかもしれない。なぜなら、著…

根本を問う

ある目的を達成するために必要だからと かなり危険な行為に及ぶ場合がある。同様に、つまらぬ作業に従事したり くだらぬ行事に参加したりする。しかしながら、そもそもその目的とは そうまでして達成せねばならぬものなのか。わずかな勇気を持ち、些細な工夫…

起きろ

芝刈り機の音 夢が刈られ 救急車のサイレン 夢を搬送 ピンポンダッシュ 夢が逃走 電話の呼び出し 夢の追い出し 目覚まし時計 夢のタイムアウト はるさんが演じてくださった! Wake up!Sound of the lawn mowerDream to be cutAmbulance sirensDream to be ca…