Tome文芸館 Annex

自作読み物を紹介。動画用朗読音声を常時募集。英訳はGoogle翻訳。

いやらしい話

いやらし草

思わせぶりな観葉植物。真夜中、ピンクの花が咲く。甘ったるく切ない香り。枕もとに置いて眠ると夢を見る。ショッキングピンクの唇の女。緑色の下着を脱いで誘惑する。「いらっしゃい。待っていたのよ」これは夢だ、とあなたは気づく。でも、すぐに目覚めた…

それはないだろ

旅館の大部屋で眠ったふりをしている。女の子の胸に手が触れているから。近くで別の女の子が妙な動きをしている。どう見ても自慰ではなかろうか。さらに隣では、男女で抱き合っていた。抱かれてる相手はおれが惚れた女だった。信じられない。非常識な男だが…

ドアノブ

「なにしてるのよ。やめなさいよ」「そっちこそ、手を離しなさいったら」ドアを挟んで女がふたり、開ける開けないの攻防をしている。彼女たちがつかんでいるドアノブ、その色も形も男性性器にしか見えない。「おい。やめろよ」つい声をかけてしまった。ふた…

輪投げ

「ほら、棒が立ってるでしょ」「うん。長くて太い棒ね」「そして、ここに輪があるでしょ」「うん。軽くて小さな輪ね」「この輪をあの棒に投げるの」「どうやって?」「よく見ていてね。こうやるの」「わあ。入っちゃった」「うまいもんでしょ」「すごい。や…

裸を自覚

街を歩いていて、ふと自分が裸なのに気づく。靴と靴下しか穿いてない。わあ、これは恥ずかしい。股間もなにもかも丸見えじゃないか。あわてて古書店らしき建物の中に駆け込む。店内にも人はいるだろうが、街中よりは少なかろう。手持ちの服もない。バッグも…

白いゲーム

白っぽい部屋だ。壁が入り組んで迷路のようになっている。ガウンを着た女がふたりいる。やはりガウンを着た、おれともうひとりの男も。つまり、女と男がふたりずつ。外国人なので言葉は通じないようだ。ただし、仕草や目配せでわかる。おれたちはこれからガ…

股間の釘抜き

股間に設置された工作道具が細長くなり 先端が釘抜きのように曲がっている。ははあ、これで引っかいて使うわけだな。自動生産ラインのロボットにでもなった気分。さて、ショッピングモールの広場ような場所。ふたりの若い女が小さな円形プールの縁に内向きに…

機械交接

アンドロイドの女との交接を試みる。プラグをコンセントに差し込むような感じ。その前に金属製のコンドームを装着する。ゼンマイ仕掛けで伸縮もする。あいまいながら、どこか冷めた達成感が残る。後始末にはチリトリを用いたようだ。 Machine CopulationI tr…

吸引機

病院の特別室のようだ。私はここで体液を採取されるらしい。乗用車の半分ほどの大きさの機械が置いてある。そして、その機械の一部は人体だ。胸から頭までの生身が機械に組み込まれている。ただし、実際には疑似人体なのだろう。じつにリアル。表情や仕草の…

男体盛り

テーブルの上、裸になって仰向けに寝ている。 股間には、性器を隠すように寿司が盛ってある。 いわゆる女体盛り。 ただし、おれは男だ。 男体盛りとでも呼ぶしかあるまい。 「さあ、食べるわよ」 若い女が席に着く。 「いっただきまーす」 手が伸びた。 じつ…

大奥の乱れ

大奥の寝所にてご乱交。ただし、我は将軍にあらず。将軍の学友として参加している。性的に興奮しておらず、楽しんでもいない。そもそも、将軍は女の趣味が悪い。たとえるなら、女性ホルモン過多の男ばかり。延長コードとコンセントが入り乱れ いかがわしい電…

触手

うっすら目を開ける。暗い寝室に他人の気配を感じる。カーテンの切れ目から月明り。揺れる長い髪、丸い肩のシルエット。彫りの深そうな端正な横顔。若い異人の女のようだ。眠っているふりをしているみたいに まぶたを見せつけるように目を閉じたまま 両腕を…

干し草の山

僕たちは干し草の山の頂上に隠れていた。「ほら、もうすぐ始まるわよ」悪戯っぽい瞳でヘレンが囁く。干し草の山の麓(ふもと)には恋人たちがいた。僕の兄貴と彼女のお姉さんだ。二人とも服を脱ぎ終えたところだった。お姉さんの乳房が見えた。僕はお姉さん…

座敷縛り

実家である。建て増し建て替えを繰り返したため間取りだけでなく時代背景まであいまい。座敷の向こうにも座敷がある。仏壇など置かれてあるのだろう。ここで撮影会が行われたらしい。よくわからぬが、そのように認識している。その証拠のように数枚の写真が…

時間割

女の子と男の子が、お医者さんごっこみたいなことをしている。四角なタイルを横に並べたような列があって なんとなく学校で使う時間割を連想させる。その女の子は、その時間割の左端になったら男の子にいじめられるのは仕方ない、と思い込む。その男の子が、…

変な外人たち

喫茶店の店内みたいな印象。小さな舞台の上、入れ替わり立ち替わりで変な外人たちが素人芸を披露している。日本の有名人の物真似をしているらしい。さして面白くないが、気持ちは伝わる。そのうち若い白人女性が登場する。「日本人男性にサービスします。見…

着替え中の女流

由緒ある旅館のようである。見覚えある若い女性が到着した。タイトルホルダーの女流棋士ではなかろうか。どうやらこれからここで女流のタイトル戦が行われるらしい。彼女、チェックインの手続きを済ますと 我々がいる部屋で着替えを始めた。女流棋戦は慎まし…

揉み洗い

ここは広めの浴室。私の他に一組の中年夫婦がいる。彼らには肉親か友人のような親しみがある。ただし、誰であるかは特定できない。場所柄のせいか、三人とも全裸である。おもむろに私は男の体を背後から揉み始める。かなり恥ずかしい部位をかなり露骨に。そ…

駅前の鳩

郊外の駅前ロータリーのようである。高架橋の階段から下りてすぐ横の縁石の上に ひとりの若い女が腰かけている。女は妙な動きをしながら喋っている。「ああ、だめよ。鳩がたくさん飛んじゃうわ」ここからではよく見えないが、衣類や持ち物に隠れ 尻の下に男…

放送倫理

部屋でテレビを観ている。 映画でないとしたらTVドラマだろう。 有名な男優が隣のビルの窓を望遠鏡で覗いている。 いかがわしい行為の最中らしき半裸の女の背中が見える。 女につられるように男もいかがわしい行為を始める。 見せてはいけないはずの部位など…

恥ずかしい撮影

映画の撮影が終わり、宴会のようなのだ。成人向けの映画、私は主演男優らしい。他の関係者はテーブル席に腰かけているのに 私はなぜか床にあぐらをかいている。しかも、下半身は裸だ。左側の主演女優がこちらを見下ろす。「ちゃんと見せなさい」私は両手で股…

視界の右端

それは途中まで読んだ物語の続きのようなのだ。先輩みたいな男が若くもない美女と会話している。ここから遠くもない、ほんのすぐ近くで。彼女は半裸というか、ほとんど裸である。布テープのようなものが一部に貼ってあるだけ。彼女は腹が出ていたり、ちょっ…

蛇の帯

空に浮かぶ輪郭のはっきりした雲の形が 鏡のような湖面にきれいに映る。広葉樹林が静かに湖を囲んでいる。湖面に浮かぶ小舟には人影ふたつ。櫂かいを漕ぐは浴衣の女。波紋は生まれも広がりもせず、湖面は鏡のまま。「なかなか進まないものね」はだけて覗く女…

へんなの

「あら、これなあに?」「わかんないんだよ」「さわっても大丈夫?」「えっ、さわりたいの?」「うん、さわってみたいの」「ふうん」「ねえ、いいでしょ?」「・・・・まあ、いいけどさ」「どれどれ・・・・どう? 痛くない?」「う、うん。平気」「あっ、なんだか大…

裸体の誘惑

私は眠ろうとしているのに眠れない。または、起きようとしているのに起きられない。そんな状態。目を閉じているのに部屋の様子が見える。結婚式を間近に控えた年頃の女性がいる。同じ年頃の男女が部屋を出入りしている。会話の内容からすると、彼女が花嫁と…

乳首の精

眠気をこらえてまで起きていたいとは思わない。それで、すぐにフトンに入って寝た。なのに、なかなか眠れない。退屈してまで眠るのを待ちたくはない。自然、あれこれフトンの中で考える。よからぬ妄想を膨らませていたら、小人が現れた。「わたしは乳首の精…

悩ましい声

どこか知らないところへ一緒に行こうと 友人と約束のようなものをしたらしい。そのため、どこか知らない場所で待っているが 彼の姿はなかなか現れない。ところで、にぎやかな建物が目の前にある。不必要なまでに窓や電飾が明るいのだ。何気なく中に入ってみ…

抜き打ち検査

みんな、席について。これより持ち物検査を行います。そう、抜き打ちよ。お黙りなさい! さあ、私に中身を見せるのよ。そうそう、いい子たちね。さてさて、どれどれ。ふむふむ、なるほど。こんなものよね。色々あるけど、どれも問題なさそうだわ。あら? ち…

痴漢対策

朝の通勤電車で痴漢しようとしていたら 逆にOLに痴漢されてしまった。「あ、あの、それは、ちょっと」「ふん。攻撃は最大の防御よ」よく見たら、見覚えがある。三日ほど前に痴漢した女だった。「ま、まさか。あっ、そこは」「どう? される者の気持ちがわか…

歯医者さんごっこ

「はい。お口を大きく開けて」「あーん」「おやおや。虫歯が多いね」「あああ」「甘い夢ばっかり見てるからだよ」「んあああ?」「ええと、この奥歯は抜かなきゃいけないな」「ああ?」「痛くないよ。麻酔注射するからね」「んあんあ」「治療中、これを右手…