Tome文芸館 Annex

自作読み物を紹介。動画用朗読音声を常時募集。英訳はGoogle翻訳。

2021-03-01から1ヶ月間の記事一覧

うっちゃり

ものすごく強くて残虐な力士がいた。 なぜか路上で相撲を取っているわけだが その力士は対戦力士を持ち上げてから落とす。 ボールのように地面で弾ませる。 それを何度も何度も繰り返す。 対戦力士の悲鳴と苦悶の表情。 足腰の骨という骨はすべて砕けたはず…

子ども探偵

僕は子どもだけど、素人探偵のつもり。 独自の調査で殺人事件の犯人を特定できた。 確認のために犯人宅を訪問。 その結果、まさに的中。 あやうく犯人に殺されかけた。 記憶は飛んだが、なんとか魔の手を逃れた。 町内一周して戻ってみたら、犯人は死んでい…

這う怪獣

電車に乗ったつもりなのに線路がない。 ゴミ捨て場のように見える土手の上を 幼児向け玩具みたいな乗り物で進む。 そのうち乗り物も変形しながら変質して 空気で膨らませたビニール製の怪獣になった。 そして商店街の屋根の上を這うように進む。 屋根のつら…

周波数

ラジオのパーソナリティをする仕事があって その面接をこれから受けに行くところ。 通勤には原付バイクが望ましいようだが 免許もなく、仮にあっても運転する自信はない。 それで電車に乗るため駅へ向かった。 その途中、予備校の数学講師のような男が なぜ…

学食の階段

学生食堂へ続く階段を下りている。 財布を持ってないこと、途中で気づいた。 戻ろうとして振り返る。 踊り場はあるものの、その上の階段が消えている。 変な位置にある窓から出ようとしすると 窓が開き、中年女が声をかけてきた。 「ここはどこかの?」 「学…

ジェットバイク

元アクションスター、今は夜鳴きソバ屋のおっさん、 近頃は活躍の場がない、と嘆く。 そこで、遊園地のアトラクションに誘ってみた。 さあ、やってまいりました。 バイクに乗ったみたいなジェットコースター。 タイヤの幅程度しかない狭いレール状のコース。…

小さな怪獣

あるデパートのフロアで小さな怪獣に出会った。 二頭身のゴジラ、という感じ。 こいつとなら闘って勝てるかも。 そう思って近寄ろうとした。 すると、怪獣は口を大きく四角形に開いた。 その穴にえぐれたレンガのようなブロックをはめ込む。 それから、一方…

図書館が多い

男3人でタクシーに乗っていた。 友人が通っていた小学校を訪れる予定。 おれともうひとりは校門の前で降りた。 近くの図書館で調べ物をするつもり。 「ここ、図書館がやたら多いね」 「ホントだ。見える範囲に3つも建ってる」 ガラス張りの館内に利用者の…

見られた

実家の玄関から庭に出た。 なぜか男性用便器が設置されてある。 目を閉じたまま用を足す。 なんだか騒がしくなってきた。 面倒臭いと思いながら目を開ける。 なぜか便器から外れた角度になっていた。 玄関先から親類の女たちの呆れ顔。 あわてて隠す。 大き…

火事場撮影

映画のロケに役者として参加。 消防士が活躍する話だ。 監督の方針で話の流れが次々と変わる。 シナリオは刷新され、演出も激変。 どこからか帽子が放り投げられた。 「おい。早くそれを投げ返せ」 隊長の命令なので帽子を投げ返す。 調子に乗って酒ビンも投…

運転手の歌

俺たちは運転手 運転手 運転手 人や物を運ぶ 運ぶ 運ぶ 雨や風は関係ない 時間厳守で運ぶだけ 暑さ寒さも関係ない 眠いなんて言ってられん 俺たちは運転手 運転手 運転手 人や物を運ぶ 運ぶ 運ぶ 尻や腰が痛いけど 弱音を吐いても儲からん 命がけで走るだけ …

乗り上げホーム

我々はある場所に集められていた。 女がヒステリックに騒いでいた印象がある。 雨の影響で、そこから移動することになった。 それで電車に乗ったわけだ。 途中、雨が雪に変わり、電車は進路変更を迫られた。 線路からホームに乗り上げ、人波を縫って進む。 …

シジミ

シジミという名の黒い石がある。 大きさはそれくらいだが、貝ではない。 なにやら呪われているそうだ。 枕の下に置くと、夢に干渉するらしい。 それはともかく、別の部署に配属された。 デスクで男が悩んでいる。 名刺とクリップを合体させようとしている。 …

ゴリラ男

おれたちは原始人のように歩いている。 ほとんど裸で、ほとんど何も考えてない。 集団でどこかを目指しているようだ。 おそらく、温暖で食べ物の豊富な土地を。 いかにも強そうなゴリラ男が寄ってきた。 「おまえの好きな相手は誰だ?」 おれの尻を乱暴に撫…

カラスの災難

近所を歩いてたら、塀の上にカラスがいた。変な鳴き声で、妙に人懐っこい。そのカラスが不意に騒ぎ出した。塀の上に男が現れ、カラスを攻撃し始めたのだ。変な奴がいるものだと思った。その数日後、知り合ったばかりの青年と歩いていた。あのカラスが塀の上…

客を待つ

下宿の自室で待っている。 今日、知人女性が来訪する予定なのだ。 だが、いつ来るかはっきりしない。 外出せねばならん用事があるというのに。 廊下を人が歩く気配がした。 薄いカーテン越しに開いたドアが見える。 女の声がした。「遅くなりました」 すぐに…

鉄腕アトム

どこぞの中学校の教室であろう。 黒板の前でふざけている男子生徒がひとり。 鉄腕アトムの物真似をしている。 一瞬、彼の膝から下が消え、ジェット噴射。 まるでアニメか特撮のよう。 続いて、女子生徒も現れた。 こちらは妹のウランの物真似らしい。 でんぐ…

無勝負

将棋のタイトル戦が行われている。 対戦は二日制で、二日目の朝に事件発生。 立会人が封じ手を開封したところ 封じ手どころか、棋譜が前日の実戦と違っていたのだ。 細部の記入ミスどころか、まったく別物。 何者かによってすり替えられたか。 さらには、対…

数学系YouTuber

有名な数学系YouTuberが動画を投稿。 それを観ているところ。 僕のためでないにせよ、僕と関係あるらしい。 新たなBGMが3曲も挿入されている。 大したものだ、と思う。 少なくとも、僕には真似できない。 でも、いつまでもそこにいるのはどうかな。 ガウス…

研究発表会

学生科学研究発表会の会場、その控室。 女声アナウンスによる結果報告があった。 「今回、被子植物の花粉に関する 世界的にも珍しい発見が報告されました」 すでに結果を知っているらしい男が 劇的効果を高めるようと、わざとらしく問う。 「おいおい。誰だ…

時代ギャップ

ある地方都市において大規模な公共工事が始まる。 指揮監督する者として、若き宮大工の棟梁が選ばれた。 彼は腕も立ち、管理能力も高い。 だが、いかんせん、使える部下がいない。 特殊な分野を任せられる専門家がいないのだ。 そのため、一から教育しながら…

土手の工事

川に沿って土手を自転車で走る。 ここの沿岸補修工事を請け負っていた。 どのように土手を削ろうか、などと考えながら やや遠方にあるコンビニまで買い物。 ライバルの男と競走していたはずだが 男はいつの間にかフェードアウトしていた。 さっき別れたばか…

人気者

パーティに出席している。 有名人で人気者の青年がいた。 彼はクイズに解答し、記念品をもう。 短時間に賞金や賞品をいくつか受け取る。 呆れるやら関心するやら。 羨ましさより感動が先に出る。 「おまえ、すごいな。これじゃ、働く必要ないね」 本業で稼ぐ…

対価の請求

ある男が手作り作品を送りつけてくる。 彼は資産家のようだ。 好意からのプレゼントらしい。 自作を自慢したくもあるのだろう。 粗末な物ではないが、やや持て余し気味。 ただほど高いものはない、という。 誉め言葉だけで済めばよいが そのうちそれ相応の対…

けなげな女子大生

医学系の大学に入学した私。 事務局の仕事を手伝いながら学業にも励む。 けなげな女子大生だ。 関係者から、学生の掛け持ち仕事について 地方と中央のどちらが有利か、問われた。 一般に中央が有利。だが、地方も負けてない。 やり方次第だ、と応答する。 我…

肩透かし

古い友人が試合を挑んできた。 なんだか刷毛のような髪型をしてる。 さっそく腕を絡めて彼の工具を固める。 なのに、ちっとも反撃してこない。 「どうしたんだ?」 あんなに遊びたがっていたくせに。「僕たちはどこにもたどり着けない」 今さらそんなことを…

ロボボクサー

おれ、ボクサーなんだけど、ロボットなんだ。 ただし、攻撃できない。ディフェンス専門。 相手の攻撃をかわすだけ。 スウェーバック、ウィービング、パーリングとか。 触れる程度の軽いパンチしか出せない。 別名、サンドバックロボ。 もちろん、試合じゃ全…

三世代訪問

たった今、下宿の二階に帰ったところ。 廊下に誰かいた。 赤ん坊を抱えた夫婦、そして老婆が一人。 いぶかしむ。どうも心当たりがない。 「ええと、どちら様ですか?」 「あっ、あのですね」 日本語がよくわからない外国人のようだ。 はるばる私を訪ねてきた…

燃える編笠

なんとか囲碁のプロ棋士になれた。 院生を抜け出せたのだ。 で、最初の公式戦。いわゆるデビュー戦。 敗勢になり、粘ったものの、最後は中押し負け。 デビュー連勝記録を更新するつもりだったのに さすがに甘くない。 同室のすぐ隣でも対局があった。 突如、…

パイプライン

パイプライン のびてる どこまでも 続くよ 地平線を 越えて はてしなく 続くよ どこまでもどこまでも どこまでもどこまでも どこまでもどこまでも どこまでもどこまでも はてしなく 延々と Pipeline The pipeline is growing It will continue forever Beyon…