Tome文芸館 Annex

自作読み物を紹介。動画用朗読音声を常時募集。英訳はGoogle翻訳。

2017-02-01から1ヶ月間の記事一覧

お知らせ

実家の母親が亡くなりました。一週間ほど更新が滞るものと思われます。

重い積雪

訪れたそこは川の土手。 草が生えているか砂利が敷かれているはず。 ところが、真っ白なものでおおわれている。 確認してないが、おそらく積雪だろう。 その前後、どちらかわからないが 室内の窓から降雪を眺めていた記憶がある。 また、やはり前後関係はあ…

危険なアトラクション

子ども向けアニメを観ている。 悪ガキたちが女の子たちをそそのかし 遊園地の危険なアトラクションに乗せてしまう。 縦に回転するルーレットのような形の観覧車。 ホイールのポケットみたいなところに 頭を外側に、顔は正面を向いて乗客は座る。 回転中、下…

すみません

すみません すみません なんだかとっても すみません 謝ってばかりで すみません 洒落たこと ジョークも言えず すみません 怒らないで お気を確かに すみません 出るとこ出ても どうにもならない 泣き寝入り 狸寝入り ただするばかり すみませんたら すみま…

コンセントレーション

待ってくれ せかすなよ その気になれない なれないよ まず先に シチュエーションを改めろ やればできるが やる気になれぬ コンセントレーション イミテーション プラグが抜ける ほら抜けた コンセントの プラグが抜けた 動けない 光れない リセットできない …

パレットナイフと新聞紙

初老の白人女性が家庭教師として ある屋敷の令嬢に油絵の描き方を教えている。 やがて、はたと彼女は困る。 「この汚れ、どうすれば落ちるのかしら」 執事である私はこっそり教えてやる。 「パレットナイフで絵の具を削りましょう」 「では、やってください…

別の貸本屋

貸本屋で漫画本を探していた。 店番の女の子も手伝ってくれたりで 借りたい本が5冊ほど見つかる。 そのリストをポケット英和辞典にメモする。 別の貸本屋をもう一軒まわってから帰りに借りよう。 なぜかそう決めて店を出る。 別の貸本屋は下り坂の途中にあ…

宴たけなわ

演劇らしき、その千秋楽を終えての 打ち上げに参加しているような感じなのだ。 あるいは、その宴会での余興だったかもしれない。 舞台の下手から坂道を上るように登場しつつ 団員たちにねぎらいの言葉を述べる。 「いやあ、みんな良かったよ。 これまでは稽…

大災害

まず最初に大洪水があったのだ。 それも鉄砲水のように突然で激しいものが。 それで、一瞬にして遠くまで流されてしまった。 なぜか濡れた感じはなく、波乗り気分。 気づくと、乾いた田んぼの真ん中に寝転んでいた。 斜め右上の方向から次々と、黒くて大きな…

ふたりの工作員

朝から知り合いがふたりやってきた。 和室の畳を一枚はがして、床板になにか敷き いわく言いがたい工作をしている。 習字のようでもあり、種まきのようでもある。 しかし、どちらとも違うようだ。 その作業がとりあえず済み、ふたりは帰る。 「おじゃましま…

夢を見よ

諸君、夢を見よ。 実現しようがしまいが関係ない。 夢を見たという事実は 夢を見なかった状況とは決定的に異なる。 それは一種の経験なのだ。 すでに起きてしまった過去なのだ。 明らかに未来へと影響を及ぼす。 確信を持って、そう言える。 だから諸君、夢…

放送倫理

部屋でテレビを観ている。 映画でないとしたらTVドラマだろう。 有名な男優が隣のビルの窓を望遠鏡で覗いている。 いかがわしい行為の最中らしき半裸の女の背中が見える。 女につられるように男もいかがわしい行為を始める。 見せてはいけないはずの部位など…

不安な自転車

自転車に乗っている。 あたりが暗いから夜道だろう。 ならばライトを点けなければいけない。 だが、ライトはどこだ。 先頭の真ん中にない。 おや。左ハンドルにあった。 スイッチみたいなのものもある。 おっ。点灯した。 下りの坂道だ。 おっと、カーブがあ…

湯上がりの漫画

ここは家族風呂だろうか。 ひとり、湯船につかっている。 うっすら見える自分の肌は白っぽくて 男なのか女なのか判然としない。 さして性別に興味ない感じ。 「そろそろ出なさい」 母のような声に催促される。 その声にしても、父でないとは断言できない。 …

組みヒモ

しばらく僕は考え続けていた。 大切なことを、というか 大切なことは何か、みたいなことを。 言葉を発したり、絵を描いたり いろいろ試みるが、どうも納得できない。 ふと見ると、かたわらに先輩のような人が うつぶせに寝転んでいる。 彼はお笑い芸人であり…

コピペ時代

久しぶりにマンガを読んでいる。著名な漫画家の伝記を読んだ影響だろう。それはともかく、あるページにおいて 気骨ある作者の主張が大上段に展開されている。ヒューマニズムというか、もっともな意見である。ただし、さして面白くはない。ところが、同じ絵と…

雪の塊

窓から見下ろしたところは駐車場。 わずかな細い通路を残して満車状態。 窓辺には岩盤のような雪の塊が並ぶ。 それらを端から順次、クルマの隙間に落とし 衝撃で粉々にしようとしている。 これは、おそらく除雪作業ではない。 雪の塊を割るのが仕事のようだ…

恋の季節

教室みたいな室内には大勢の人の姿がある。 なんだか調査されてる気がしないこともない。 とうとう自分にまで順番が巡り 指名され、アカペラで歌うことになった。 辞退できないわけでもなさそうだが 「恋の季節」という昔の歌謡曲を歌い始める。 ♪ 忘れられ…

割れた窓ガラス

職場の会議に参加していたはず。 だが、なにやら事情あって会議は中止された。 その後、他の業務に携わっていたが 調べ物あって会議室に入ったら会議をしている。 参加者は偉そうな役職者ばかりである。 先ほどの会議とは案件が異なるのかもしれない。 だが…

アザラシの家

変なものが屹立して胸に貼りついている。 形は違うが、アザラシを連想させる。 姿見に映る立派な姿。 こんなに大きかったっけ? 誇らしくもあるが、違和感もある。 あまり人に見られたくない。 しかし、隠し切れない。 困りながらも道路を歩いていたら 近所…

ロデオ気分

「よし」と声かけ、颯爽とバイクに乗ったのだ。 勢いあまってバイクは横滑り。 立て直して車道の端を走りたいのに 中央に出たがるバイクを制御するのに大わらわ。 まるでロデオのカーボーイ気分。 なんとか落ち着いたところで方向転換。 後方から追うバイク…

とりあえずの進行

ある問題については、ある作家に任せよう ということになったのだ。 よく意味わからんが、事実 よく意味がわからないのだから仕方ない。 そもそも、でき上ったからと言って 文句なく完成しているとは限らない。 物語が進行中なのに、古い方から順次 きれいに…

怒られる

オフィスで仕事をしていた。 目の前を社長が通る。 これから出かけるようだ。 「いってらっしゃいませ」 せんべいを口にくわえたまま挨拶する。 「おい」注意される。 「おまえに言っておくがな」 かなり怒っている。 「そんなふうにヒゲをのばして そんなふ…

これはいけない

変な友だちがいるんだ。 コンビニみたいな店の中で僕に 食べかけのお菓子の袋を手渡すんだ。 それも、三つくらいまとめて。 なんだか火急の用事があるらしくて そいつは先に店を出てしまう。 残された僕は困るよ。 会計せずに商品を開封したみたいじゃん。 …

教育の強奪

当校の生徒が他校から引き抜かれたらしい。 それも、ごそっと大量に。 それで学校に業者が入り 教室から余分な机やイスを運び出してしまった。 教室を覗いてみると、人数は半分以下となり 中央に寄り添うように授業を続けている。 かなり悲惨な光景である。 …

枕の中の砂漠

そばがら枕に頭をのせると 砂のこぼれるような音がする。 枕の中に砂漠が広がっているみたい。 砂漠ならフェネックが棲んでいるだろう。 キツネの仲間としてはもっとも小さいくせに もっとも大きな耳を持つ。 地下にトンネルを掘って日中の暑さをしのぎ 涼し…

クモの呪い

幼い息子がクモに呪われたようなのだ。 正確には、息子が寝ていた敷布団が。 どういうことかというと、今朝の話である。 息子は遠足に出かける予定を楽しみにしていた。 ところが目覚めて、さて起きようとしたら なぜか布団から出られない。 「助けて。こわ…

蔵の出口

服装や髪型からして時代劇のようである。 女と一緒に暗い蔵の中から出ようとする場面。 相手は色気あるが盗賊の首領らしき悪女。 蔵の出口で女が罠を仕掛けたようだが 常套の手口ゆえ、難なく見破る。 「おやおや。往生ぎわ悪いな」 「ふん。それでは、これ…

レンズ池

> 村のはずれに池があった。 あまり大きくはなく、丸い池だった。 皆からレンズ池と呼ばれていた。 レンズ池の底はおそろしく深かった。 水は澄んでいるのに 覗いても水の底は見えないのだった。 不思議な池だった。 虫や魚は一匹もいなかった。 いつ見ても…

一行名言集 第二集

疑わしきは罰せず 疑い続けよ 黒いソースを白くはできぬ わからぬを無理にわかることなかれ できぬを無理にできることなかれ 気乗りせぬことはするな 夢の上に平和を築くなかれ 見えぬ先のこと 見えてから決めよ 読書は薬にもなるが 毒にもなる 胃の中の蛙 …