Tome文芸館 Annex

自作読み物を紹介。動画用朗読音声を常時募集。英訳はGoogle翻訳。

2021-09-01から1ヶ月間の記事一覧

さわやかな青年

趣味を同じくするさわやかな青年と話をしながら駅へ向かって歩いている。止まり切れず曲がり切れなかったクルマが彼を襲う。なんとか接触もせずに済むだろうという予感。実際なんとかなった。途中、仲良しだった女の子と出会う。彼女は彼を自宅に誘おうとす…

鉄板の熾き

鉄板の上で赤く焼ける熾(お)き。それが、刑事である彼のイメージ。事件解決のためなら罪をも犯す。犯人に殺されても文句は言えまい。「殺してくれ」彼らしからぬ、奇妙なダイイングメッセージ。 The Fire on the Iron PlateBurning red on an iron plate.T…

オークションバス

いつ乗ったか思い出せないバスの中で オークションらしき催しが行われている。主催者の誰かに抱きつく、女みたいな男。「あなたみたいに素敵な人は他にいないわ」途中は省略され、やがて終点に到着。乗客らは立ち上がり、ぞろぞろ前方へ進む。運転手の前にあ…

小箱の中身

学校らしくない教室。テーブルの上にはたくさんの小箱。閉じた箱の中はいざ知らず 蓋が開いた箱の中はどれも空っぽ。これらの中に何か入れないといけない。そのように教師から指示された気がする。何か適当なものを探して集めなければ。それらは必ずしも物体…

空地の残骸

大きな川の土手の上にある空地。そこを掃除するため、やって来た。近くで工事があり、その残骸が残っている。昨日も訪れ、今日で二日目だ。老母がしゃがんで残骸を拾い集めていた。近所の女や工事関係の男も作業中。他愛ない世間話の声がする。「朝から早い…

炎のバリケード

自転車に乗って舗装道路を進んでいた。前方において渋滞が始まった気配。見れば、道路を遮断するように炎上している。炎によるバリケードのようだ。警察官だろうか、複数の人影も見える。ともかく炎を避け、道路の右端を抜ける。そのため、左へ別れる道へ行…

ペンギン水族館

友人らと一水族館を訪れたところ。広い通路の先に大きく開いた窓があった。こちらに倒れるみたいに傾いている。その窓の縁に手をかけて見上げる。氷山を切り落としたような白い崖が見える。「おい。来てみろよ」友人らを誘う。やがて白い崖の縁から黒いもの…

コクゾウムシ

ある男が自説を披露している。彼は刑事のようだ。コクゾウムシの体表変色を話題にしている。他ふたつの記憶から消失した変化についても指摘。それらが事件解決の鍵となるようだ。ゆるぎない自信を感じる。ミステリーの読み過ぎではないか。そんな批判をして…

木の葉の形

木の葉の形をした何か。鳥の羽毛と広葉樹の若葉みたいな材料をクモの巣で編んだような物体。それを入手することができた。ただし、非常にもろい。いかにも壊れそう。なので、持ち運ぶこともままならぬ。手に糸で吊り下げたまま その場から動けないでいる。 L…

小さな猫

家の外に出た。透明な収納ボックスが地面に置いてあった。回収予定の粗大ゴミらしい。その中に動くものが見えた。小さな猫だ。小指の先ほどに小さな猫。もぞもぞ寝返り打ってる。めっちゃかわいい。こんな小さな猫、現存するはずない。でも、ちゃんと目の前…

お茶の方位

訪問した家の居間で接待を受けている。年配の女がお茶をいれてくれた。なぜか急須の注ぎ口に方位磁石がくっついている。とても小さくて最初は模様かと思った。お茶を注ぐ方角に作法でもあるのかもしれない。ところで、気になることがある。この女、ある未解…

教室のケンカ

学校の教室で授業を受けていた。ぼんやり意識が飛ぶ。気づけば、目の前に若い男がいた。不意に猛烈な怒りが湧き起こる。おれは男の後頭部になにか重い物をぶつけた。だが、そいつは微動だにしない。怒りが恐怖に変わった。この男が本気になれば命はない。お…

偽造パスポート

ある世界があり、また、それとは別の世界がある。そして、両世界を行き来できる時空港がある。ある男、偽造パスポートを使い、それが発覚した。そのため、どちらの世界にもいられなくなった。非常に困った事態に陥り、第三の世界を模索する。当然ながら、そ…

ナス炒めピエロ

世界中のセレブが集まるパーティ会場。そこへヘリコプターで乗りつけた。大物セクシー女優がお出迎え。「お待ちしておりましたわ」百万ドルの笑顔。ハイな気分になっちゃうぜ。楽団の曲に合わせてみんなで踊ろう。天国みたい。楽しいな。すると、変な身なり…

素人な玄人

プロ棋士が芸能人ぽくなってきたな。そう思っていたら、ドラマを演じ始めた。チョコを食べながらセリフを喋り出す。CM撮影のリハーサルかも。2種類の声の使い分けなどもやっている。器用なものだ。もともと才能豊かで個性的な人たち。下手も愛嬌で、なかな…

ベランダ乗用者

男女の友だち数人と談笑していた。夜遊びみたいで楽しかった印象がある。別れて帰宅することになった。父が運転するクルマに同乗する。まだ彼が物故者であることに気づいていない。運転席の前にベランダがある変なクルマだった。その狭いベランダにしばらく…

吸引機

病院の特別室のようだ。私はここで体液を採取されるらしい。乗用車の半分ほどの大きさの機械が置いてある。そして、その機械の一部は人体だ。胸から頭までの生身が機械に組み込まれている。ただし、実際には疑似人体なのだろう。じつにリアル。表情や仕草の…

小箱の残像

車庫に女が入ってきた。おれはオートバイの部品を交換中だった。女は小箱を使った手品をひとしきり披露する。あちこち散らかし、片づけもずに退出。さて、オートバイの部品が見当たらない。あんなに手間暇かけたのに。寝る前に読んだミステリーの残像に違い…

泥沼の工事

村の公共工事において、重機が貸与される。それで、順番を待って列に並んでいた。近くで、蛇の頭を鉄球にしたような重機が泥沼を掘り返すように這っているのが見える。デモンストレーションであろうか。仏像の鋳型のようなものが大量に出てきた。「あれはど…

缶ジュース

誰かと賭けをしていた。周囲にギャラリーが大勢いる。自販機から缶ジュースをいくつ取り出せるか。違うかもしれないが、そんなルール。展開はいきなり始まった。おれは自販機のコイン投入口に向けて放尿する。すると、次々と出るは缶ジュース。自販機の取り…

レジェンドな解説

男と女が将棋を指している。彼らは若いが、将棋界においては有名人。レジェンドな解説者によればその勝利と敗北が性的な意味を持つそうだ。まあ、そういうことはあるかもしれない。そうでないことの方が多そうではあるけれど。 Legendary CommentaryA man an…

動かない電車

駅で電車が動かなくなる時がある。人身事故とか電気系統の故障とかで。この時どうするか?別の電車やバスに乗り換える人がいる。タクシーを拾う人もいるだろう。電車が動くまで待つ、という選択だってある。急ぐ必要ないなら、これがベスト。余計な手間も費…

すだれ戦

戦国時代のようである。ただし、時代考証はいい加減。鎧兜の武者、そして雑兵の群。保育所の空地みたいな場所で戦が始まった。両軍とも鉄砲も弓も持っていない。すだれの素材、ヨシの矢を手で投げている。おれが投げた矢が敵の大将に刺さった。さらに投げた…

尻に切れ込み

下敷きのようなプレート。これで尻に切れ込みを入れようとしている。まるで豆腐のようだ。実際、やすやすと入り込む。尻の割れ目とは垂直関係になる位相。変な具合に腰砕けになっている。自分の体のような気もするが、違うようだ。痛みはない。そして出血も…

醤油を注ぐ

実家の食卓にて。兄がおれの皿へ大量に醤油を注いだ。おれはムッとして兄の皿へ大量に醤油を注ぎ返す。すると、母までおれの皿に大量に醤油を注ぐ。「なにすんだよ」おれは激怒する。「こいつが」おれは兄の頭を醤油瓶の底で叩く。「おれに注いだから注ぎ返…

頼もしい青少年

彼は小柄で、どこにでもいるような青少年。ただし、じつに頼もしい。意外な知識の持ち主で、尋ねれば 物の単位とか名称とか必ず即答してくれる。さて、観光地で買い物していた。彼と彼の友人らと一緒。ストップウォッチ付きのジャージなんかある。洗濯の時は…

遺品整理

女の人たちが家の中を片づけている。おれの遺品整理の手伝いをしているようだ。壁に飾った額装の絵を外したりしている。おれは彼女らに絵を譲る約束をしていたらしい。今さら惜しんでも、もう遅い。一番大きな絵は表面が濡れて光っていた。まだ描き終えたば…

土地の有効活用

隣家から土地を譲ってもらったようなのだ。ある種の思考ゲームの戦果として。土地の有効活用のため、いくつか方法が試された。はっきりしたルールのようなものはない。正解手順が確立しているわけでもない。奥が深く、構造が複雑なのだ。そのため、誤解して…

騒ぐな

ことさら騒ぐことはない。そういうものだ、と受け止めよ。風邪で死ぬは因果応報。それがあなたの寿命なのだ。癌で死ぬも同様。ほぼ自然死と呼べよう。健全な生活しておれば そうそう早死にするものではない。無理するな。思い上がるな。ストレス溜めず、相応…

プレゼンテーション

社内における新商品開発のプレゼンターション。 複数のチームに分かれ、順番に提案する。 今回は圧電素子みたいな電子部品。 直前になって問題発覚。 我がチームの試作品の調子が悪い。 しかし、もう時間だ。 不本意ながら提案を始める。 散々な結果。 審査…