二人の刑事が登場する。一人は牛刀の切れ味を持つと評された政治家に似る。もう一人の男の印象はない。すると、あるいは俺かも。ともかく二人の刑事が捜査のため、ある町へ潜入。牛刀の刑事がコンビニで買った昼飯を取り出す。中身はラードと呼ぶのか、ほと…

集合住宅の集合ゴミ置場の中で集団清掃中。大きな段ボール箱を積木のように積み重ねている。住民がきれいに磨かれた木片を持ってきた。大きなおはじきのようであり、小さなタイルのようでもある。たくさんあるので、どうしようか。ゴミ置場のすぐ前は歩道。…

中国のさる人物から伝言が届いた。「我々は諸君へ漢字を授けた。感謝する、よろし」ならば、謹んで返信せねばなるまい。「感謝するも、漢字の呪縛に囚われたは、遺憾」実際、「的」は「の」にしたくなるよな。Curse of KanjiA message came from a Chinese p…

オブジェ同士による毒消し効果の比べ合いみたいな決闘があってなんだそれ？ってなことになるわけだがうーん、どうもよくわからん。そもそも、ブロンズか石膏か豆腐かオブジェの素材すらはっきり特定できてない。これはつまり、薬より薬だと言われる緑茶のカ…

自分の腸を取り出して掃除している。これまでの経緯（いきさつ）は忘れた。手術を施されたわけではない。ごく簡単な手続きで取り出せた。台所の流し、排水口のゴミ受けを洗う時みたいに。ここは自宅ではなさそうだ。周囲に数名の知人がいる。水を注ぎ入れた…

駅のホームで雑踏に紛れている。ここでイベントが行われているのだ。子どもに人気のお笑い芸人と若者に人気の若手タレントが司会。ホームの両端に分かれて盛り上がっている。24時間テレビとかの生中継ではなかろうか。子どもが泣き、若者が吠え、ハプニング…

実家の庭で父が薪割りをしている。正確には、庭に隣接する畑で。庭には薪が端からきれいに並べられてある。壮観だが、通行の邪魔になりつつある。また、形があまり薪らしくない。薪割りに使う楔（くさび）を連想させる。それに、薪にしては大き過ぎる。風呂…

対戦ゲームに参加している。複合的なカードゲームに近い。ただし、カードを使わず、美女を使う。プレイヤーは、まず美女にもてなければならない。男らしさ、財力、優しさなど、手段を選ぶ。美女が興味を持てば、交渉ができる。対戦のため、手持ち美女を増や…

歩きながら平泳ぎで快速出勤。両手で一かきする毎に加速度がつくのだ。会社に着いた。しばらく使ってなかったコピー機がある。仕事が立て込み、急遽（きゅうきょ）これを使うことになった。「古いタイプだけど、大丈夫かね」上司が心配する。「大丈夫ですよ…

退職したはずの昔の会社のオフィス。先ほどまで誰かいたはずだが、今はひとり。このまま去るのはもったいない。せっかくだ。泥棒してやれ。ろくでもない欲を出して物色する。失敬しても気づかれない役立ちグッズはないか。経理部のデスクの引き出しを引く。…

小説を読んでいた。つもりだったが、少し違った。RPG（ﾛｰﾙﾌﾟﾚｲﾝｸﾞｹﾞｰﾑ）みたいな感じ。節目における判断によって枝分かれするように話の展開が変わる。または、数ページ分が消失する。電子書籍のマンガを飛ばし読みするみたいに。さて、俺は今、ホテルにいる…

北欧の王女らしき美女が来日された。国を挙げての熱烈歓迎。白雪姫のように白く、優しそうな笑顔。手に小さな編カゴを持っている。その中には一羽のヒヨコ。そのヒヨコと目が合った。とてもかわいらしい。「この子、あなたが気に入ったみたいね」美女からヒ…

女ボクサーと揉めている。対戦日時の交渉中だったはず。金属パイプを使ってリングを作る方法をなぜか彼女へ熱心に教え始める。鉄柱に金属パイプを巻き付け、さらにロープのようにリング周囲を覆う。リングが完成すれば用はない。彼女はシャドーボクシングを…

グループで流れ作業をしている。色々な形の紙束を形に合わせて梱包している。そろそろ作業終了の時間だ。三角形が片づき、最後は四角形。その中に喪中葉書が混ざっていた。あまり気にもとめず、そのまま流す。「これで最後だ」ところが、若い女が文句を言う…

古代博物館の遺跡を発掘中。ただし、撤退しなければならない。判然としないが、危険が迫っているようだ。「これを担当してよろしいでしょうか？」発掘作業を監督する指導者に問う。許可を得て青銅の装飾品を集める。半分ほど土に埋もれている。同僚の男は許…

窓の外に赤鬼と青鬼がいる。ただし、豆撒きのお面のように平面的。まるで近所のスーパーで節分キャンペーンを耳にしたがゆえに出現したかのよう。赤鬼は怖く、青鬼は怖くないそうだ。有名な童話の反動かもしれない。「もういいかい？」と尋ねるので見栄を張…

戦（いくさ）があると武士が斬られる。憂慮すべきことである。最前線の少し後方において参謀たちは模擬実験に現（うつつ）を抜かしていた。Aから始まる病原体サンプルの中に戦わずして中和するグループが見つかった。それをBと呼べば「B」の形になる。もしC…

学校の施設を利用する場合、用務員室へ届け出ること。この学校では、そういう規則になっている。学校の倉庫に大事なものを置かせてもらった。ところが、届け出を忘れていた。さあ大変だ。怒られる。問答無用、もう処分されてしまったかも。あわてて用務員室…

皆と食事を終え、一旦は解散。浅草の商店街通りで花火大会をする予定。もう通りの路面に座っている男もいる。世間話など少し。ここで気がかりな思いに囚われる。なにかが足りない。それを求め、上野方面へ歩き出した。進みながら左へ曲がろうとするがなぜか…

友人がクルマの鍵を紛失した。それで、一緒に捜すことになった。「それ、いつ気づいたの？」「昨日の晩」別のものを捜しているうちに紛失したそうだ。友人は疲れた表情をしている。かなり広範囲を捜しまわったようだ。見込み薄な気配。ふと見ると、十字路に…

その青年は占い師。ある女の誕生日占いをする。由緒ありげな手続きに従い青年はもっともらしく託宣（たくせん）する。女は信じる。おそらく、信じたいから。 あなたの示す内容が 正しいかどうかは問題ではない。 面白いかどうか。 救われるかどうか。 ただそ…

お金とか欲望とか虚栄心とか下心が見え透くと下品な感じがする。下々（しもじも）の露骨な表出、目のやり場に困る。世間への配慮、足りなかろう。みっともない部分は隠せ。余計な詮索、下衆の勘繰りはさせない。内容なき売名行為など、もってのほか。立候補…

屋外のプールサイドで談笑していた。ただし、相手も話題も憶えてない。頃合を見計らい、プールに飛び込む。着水してすぐ、弧を描くように方向転換。最初は平泳ぎによる潜水。全裸で泳ぐ水中メガネ男がいた。見なかったことにして目を逸らす。壁に着いたらタ…

シリコンバレーとか深圳とか、大変みたい。先端技術分野における日進月歩の過当競争。より早く最適に開発したもん勝ち。AIなどによる合理化とスピード化の加速はすでに一般人の適応力を超えてしまった気がする。できる人とできない人との格差社会。当選者と…

昔、ある田舎の産婦人科医院において忌まわしき事件が続いて発生した。それでも開業しないわけにはいかない。今日もいわくのある出産があった。まだ看護師と呼ばれていない時代である若い看護婦が担当として選ばれた。出産にも立ち会い、母子ともに健康。奇…

懐かしい下宿の思い出したくもない共同便所に入る。出入り口の戸を閉めた途端に戸を引かれた。閂（かんぬきに指を挟まれ、戸は開かない。「入ってますよ」「あっ。失礼しました」若い女の声だった。新しく入居した下宿人だろう。用を足そうと尻を出してしゃ…

学食みたいなところで女の子とデート中。なのに、太った男が邪魔をする。よく喋るんだ、こいつが。つまらん話をぐだぐだと。彼女を主演に動画を撮る計画だとか、そんなの。そのせいで、俺もコマ割りとか考えてしまう。こんなふうに際限なく喋り続ける輩（や…

関心なくても、やるべきことはやろう。実生活に興味なくても、そこに肉体がある以上処理すべきことは処理せにゃならん。奥行きや配置などの空間認識もそう。実生活に興味なければ視界を平面的に見がち。すると、視界が立体的に見えにくくなる。つまり、平面…

とうぷは豆腐好（ず）き。豆腐好きなとうぷがカエルを飼ってる。豆腐には角（かど）がある。とうぷのカエルにゃツノがある。ツノガエル。ペパーミントツノガエル。つけた名前が チェレスケだ。チェレスタという 空色の名に由来する。餌（えさ）を一気に飲み…

横目でなければ見えない星がある。正面から見ようとすると消えてしまうのだ。おそらく眼球の構造によるのだろう。近眼乱視のせいかもしらんが。風呂上がりの夜、洗濯物を干しながら気づいた。A Star in the Sideways EyeThere is a star that can not be see…