陽は深く沈んでしまった。紺色の空に影絵の山並みが浮かぶ。その切れ目を貫いて道が延びている。風に撫でられ、揺れる稲穂の黒い波。灯台の灯りか、点滅する弓張り月。前方に小さな人影が見える。煙のような灰色のシルエット。地面を這う影法師が手招きする…
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