少年時代の終わりの夏だった。ひとり、城跡へと続く山道を歩いていた。城跡と言っても、山頂には形跡すらない。立て札がなければ誰も気づかないだろう。山頂に着いたら裸になるつもりだった。きっと素晴らしい解放感だろう。山菜採りの季節でもなければ人は…
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