ひとり雪原を歩いていた。目印になるものは何もなかった。山も人家も見えず、一本の木さえない。陽の位置すらつかめぬ灰色の空。まったく何もない世界。色すらない。「おーい、誰かいないかー!」返事はなかった。木霊すら帰って来ない。ひとりぼっち。風す…
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