濡れた靴下を脱ぎ捨てて波に揺れる夕暮れの海面をひたひたと裸足で歩いていたら まるで霧に包まれたように無数の蝶の群に囲まれてしまった。こんな遥か沖合まであたりまえのような顔をして歩いてきたりしてはいけなかったのだ。途中で沈むとか溺れるとかせめ…
お城の近くにおばさんが住んでいました。ひとり暮らしのおばさんは なぜか一匹の蛙を飼っていました。とても醜い蛙でしたが それでも喜んで飼っていました。おばさんは冗談好きでした。「魔法で蛙にされた王子様なのよ」もちろん誰も信じてくれませんが おば…
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