Tome文芸館 Annex

自作読み物を紹介。動画用朗読音声を常時募集。英訳はGoogle翻訳。

2010-11-01から1ヶ月間の記事一覧

ンバダ

ンバダ ンバダ ンバダ ンバダドケタ セネガ モゲタ ヘゲナオキセネ コゲタ ヌキシテ ドネガサパニコ モッケルバンダ フッコンバダ ナバダ ンバダ ナバダザッケ ヘネガ モミネ ソゲタドケシテ コネガ ミランダ ユッケムチキタ コゴトワガンダ ブッドルイヤ ヌ…

大いなる兵士

のどかな平和そのものの田園風景。 風そよぎ、木漏れ日は揺れ、鳥が鳴く。緑の海を渡るように草原を渡る、少女。 草原の真ん中で、少女は兵士を見つけた。とんでもなく大きな兵士だった。少女の腰がやっと兵士の小指の太さ。兵士は草の上に仰向けに倒れてい…

崩れる

あは えけけ崩れてね ゆくんだよもりぶでん おしまいなんだ砂のお城が ぽの波にねさらさ らささら ささらささ貝殻 耳たぶ うんずらけぽら ぽとくとね だめなんだトンネル掘って うん トンネル通ってごろごろだ もう倒れてるけじたね うんとけじたわかってな…

「いってきまーす!」「鎖に絡みつかれないようにするのよ」「はーい、わかってまーす」いつものように家を出た。細い鎖が手首に絡みついていた。でも軽いから気にもならなかった。途中、友だちと待ち合わせをしていた。友だちはラクダ。それもフタコブの。…

逆さまの顔

君が悲しげな声をあげた時 あわてて君がつけた顔は 上下逆さまだったから 僕はつい笑ってしまったんだ それについては君に謝るけど でもね 僕は思うんだけど そんな時は そんな顔をすればいいのに元「koebu」nyapipi///aprileさんが演じてくださった!Upside…

リンチ

海岸の波打ち際に首だけ出している。手足を縛られ、砂浜に埋められたのだ。打ち寄せる波が首を越えて顔面を洗う。もうすぐ満潮になる。なったらおしまいだ。じわじわと苦しみながら溺れ死ぬ恐怖。古典的で典型的な血も涙もないリンチ。「畜生ども。いっそ一…

獅子の首

獅子の首が落ちた。でも獅子は気づかずに その首を食べてしまった。食べた後で獅子は気がついた。あれは自分の首だったのだと・・・・ でもどうやって食べたのだろう。食べるための口もないのに・・・・ 獅子は首をひねるのだった。ひねるための首もないのに・・・・元「…

海の王子

もう随分昔のことですが珊瑚の髪を波に洗う海の王子がおりました。王子がヒトデを枕に海面を見上げるとクラゲがいくつも浮かんでいたそうです。「ああ、海の王女はどこにおられるのか」呟きは泡となり、海中をのぼるのでした。夕焼けより美しいという伝説の…

台所の鬼

とある家庭の台所の風景である。異国の人形を大きくしたような少女が手前の調理台の上に仰向けに寝かされ サラダ油か桃の缶詰の汁かわからないがびしょ濡れで天井を見上げて泣いている。その奥にはステンレスの流し台があり まだ洗ってない食器が山盛りにな…

丘へ続く小道

遠い海鳴り、忘れられない記憶。海岸から丘へ這う蛇のような小道があった。目を閉じたまま、僕はその小道を歩いていた。そんなふうに歩くのが好きだったのだ。小道は丘の上の白い家まで続いていた。大きな別荘で、誰も住んでいなかった。こんな秘密の家が欲…

つぶやき

こんなとこに夜が隠れている涙がコロコロ転がるうぶ毛の大地夕暮れの底に沈んでゆく群衆きっと僕たちはまちがっている蝶のことは蝶にまかせておこう眠ってしまったカタツムリ見てしまった夢はしかたないただつぶやいてみただけ元「koebu」takenokonokoさんが…

毒入りの瓶

おれは毒入りの瓶だ。ちゃんと髑髏マークのラベルが貼ってある。 暗い過去を持つ由緒正しき危険物でこれまで多くの尊い命を奪ってきた。 もしおれの言葉が信用できなければ頭の栓を抜き、おれの中身を飲めばいい。 ほんの少し、唇が湿るくらいで十分。苦しむ…

神々の遊戯

「もう準備できたんじゃない?」「うん。そろそろかな」「それにしても、手間かかったね」「なにしろ、立体ビリヤードだもん」「じゃ、みんなを呼んで始めよう」「OK!]宇宙空間に巨大な棒が次々と出現した。そのうちの一本が地球を「ドン!」と突いた。…

泥んこ

なんだろ こけもも よくわかんない スカート制服の高校生女子が うんと 学校と世間との境界を象徴する鉄柵を 乗り越えようとする姿勢で ほら きらめく朝日を うなじと横顔に浴びながら 日に焼けた片足を大胆に伸ばす と 煉瓦通りの歩行者としては 首かしげ …

木の枝の上

僕は熱血野球少年だった。ある朝、バットを持って玄関を出たら女の子が生け垣に絡まっていた。「キミ、そんなところでなにしてるのさ」「なんでもないの」「そんなふうに見えないけど」「ところで、ねえ、知ってるかしら」「なにさ」「あのね、あたしがまだ…

なわとび

男の子がふたり左右に立っている。どちらも見覚えがあるのにどこの子だったか思い出せない。一本の長いなわがふたりを結んでいる。 なわの両端はしっかりと握られ ふたりはなわを振りまわし始める。なわの軌跡は大きな目のように見える。それが目なら瞳があ…

首のない人形

あやしげな薬を飲んだ。彼に無理やり飲まされたのだ。彼も一緒に飲んでくれたけど。「心配ない。楽しくなるだけさ」でも、別に変わったことはない。彼が消えてしまったことくらいかな。それで部屋を見まわしてみたら首のない人形が床に落ちていた。ミニ断頭…

ピンクの梟

家の近くの 森の奥に ピンクの梟(フクロウ)がいる奇妙なことに その肩の上で ピンクの丸い顔が ころころ 転がる普通の梟は ともかく ピンクの梟は いつも 「今晩は」 と 静かになく 元「koebu」アカリさんが演じてくださった!Pink OwlThere is a pink owl i…

小夜ちゃん

明日は、待ちに待った遠足の日。小夜ちゃんが楽しそうに歌いながらリュックに荷物を詰めています。「教科書なんか、一冊もいーらない!」もう嬉しくてたまらない様子。「お弁当より、お菓子がたーくさん!」その時でした。突然、リュックの中から何者かが小…

墓標

ハネなしチョウの墓をたくさん見つけた それは鼻なしゾウの たくさんの足跡ハネなしチョウの群を鼻なしゾウが踏んだ その足跡が ハネなしチョウの墓標なのだただそれだけなんだけどなんとなく笑ってしまう ハネがないのにチョウだなんて 鼻がないのにゾウだ…

時震

毎日のように姉にいじめられていた。まだ幼かったから、理解できなかった。どうしていじめることができるのか。こんなふうにいじめられる者の気持ち少し考えれば、すぐにわかるはずなのに。姉は想像力が乏しいのだと思っていた。だけど、幼かったから忘れて…

んが

んがらみの そねしそねたも ほねそねし はらいそぱらそ けせらももねむとやかにも ぱみれきうれい うんそねま ほことのまほれ しっぺ どどしとぴこでもの へんなふべいな うにかもめ たまよねゆんげ ふじけらし なめさげそねみ ぴりひらぴらも ふんこみな ま…