扉を開ける。
食堂だろうか。
中央に大きなテーブルがある。
テーブルの上には白い皿が置いてある。
その皿の上には女の首が載っている。
眉と唇の曲線が似ているような気がする。
「ようこそ、いらっしゃいませ。
お待ちしておりましたわ」
違う。
ここではない。
扉を閉める。
次の扉を開ける。
熱帯のジャングルだろうか。
天井から巨大な蛇が垂れ下がる。
蛇の喉は膨らんでいる。
開いた口の中に女の顔が見える。
大蛇に飲み込まれつつある女が微笑む。
「あら、いいのよ。
そんなに気を遣わなくても」
違う、違う。
ここでもない。
扉を閉める。
そんなふうに扉の列が並んでいる。
どこまでもどこまでも並んでいる。
自作自演。
「note」かなでさんが演じてくださった！
Doors
Open the door.
Is it a cafeteria?
There is a big table in the center.
There is a white plate on the table.
The woman's head is on the plate.
I feel that her eyebrows and lips are similar.
"Welcome. I've been waiting for you."
Wrong.
Not here.
Close the door.
Open the next door.
Is it a tropical jungle?
A huge snake hangs down from the ceiling.
The snake's throat is swollen.
A woman's face can be seen
in the open mouth of the snake.
A woman who is being swallowed by a snake smiles.
"Oh, I don't care. You don't have to worry so much."
No, no.
Not even here.
Close the door.
A row of doors is lined up like that.
It is lined up everywhere.
